BLOGRAM

Unix系OSでコマンドを省略して実行する方法

サムネイル

MacやLinuxなどのUnix系OSでは、コマンドを入力して操作を行うことがよくあります。コマンドには様々な種類がありますが、どれもオプションを同時に指定することが多いです。

普段からよく入力するコマンドとオプションの組み合わせがあると思いますが、それらを短く入力できれば操作が格段と楽になると思います。

そこでUnix系OSでは、それを実現するエイリアスという仕組みがあります。今回はエイリアスとして、コマンドとオプションを組み合わせて登録する方法を解説します。

エイリアスとは

エイリアスとは一言で言うとコマンドの別名を登録する仕組みです。単に1つのコマンドを別名に置き換えてもあまり意味がありませんが、複数のコマンドやオプションまでも付与した状態を1つのコマンドに置き換えることができます。

例えば、シェルで操作を行なっていると以下のコマンドをよく使うと思います。

$ ls -l

これは、カレントディレクトリ内のファイルやフォルダを情報付きで表示するコマンドですね。

ただ、よく使うならもっと短く入力できれば非常に便利ですよね。そこでエイリアスの出番です。エイリアスを使うと、例えば以下のようなコマンドで実行できます。

$ ll

たったこれだけです。省略する前は5文字だったのに対し、省略した後は2文字に置き換わりました。しかも、同じ文字を2回続けて入力するだけなので、一瞬で表示できます。

では、エイリアスの登録の仕方を見ていきましょう。

エイリアスを登録する方法

まずは、エイリアスを登録するためのファイルを作成します。ホームディレクトリ直下に.bash_aliasesという名前でファイルを作成してください。すでに存在しているなら、そこに追記していく形になります。

そしたら、エイリアスを設定していきます。記述の仕方は以下の通りです。

alias 置き換えた後の名前=‘置き換える前のコマンドとオプション’

「ls -l」を「ll」に置き換える場合は以下のように記述します。

alias ll=‘ls -l’

これでこのファイルの編集は終わりですが、シェルの起動時にこのファイルを読み込んでエイリアスを認識させる必要があります。

ホームディレクトリ直下に.bash_profileという名前でファイルを作成してください。すでに存在しているなら、そこに追記していく形になります。

先ほど作成した.bash_aliasesを読み込む記述は以下の通りです。

source ~/.bash_aliases

sourceはファイルに記述された内容を実行するためのコマンドです。これでシェルの起動時に.bash_aliasesが読み込まれるようになりました。.bash_profile自体はシェルの起動時に読み込まれるので、一度シェルを起動しなおしてください。

そして以下のコマンドを入力して実行してください。

$ alias

これは登録されているエイリアスを確認するためのコマンドです。先ほど記述した内容が表示されたら完了です。今回は以下のように表示されるはずです。

alias ll=‘ls -l’

表示が確認でたら実際にエイリアスとしてコマンドを入力して実行してみましょう。

$ ll

この結果、「ls -l」と同じ結果が出力されれば正常に登録できています。

まとめ

日頃からよく使うコマンドやオプションは、エイリアスとして登録することで操作を早めることができます。同じような長い入力を繰り返している気がしたら、ぜひエイリアスの利用を考えてみましょう。